会社の設立は、定款を作り、資本金を払い込み、法務局に登記を申請するという順番で進みます。株式会社の場合は、定款を公証役場で認証してもらう工程が加わります。
実費は、株式会社でおよそ18万〜20万円(電子定款の場合)、合同会社でおよそ6万円です。当事務所の報酬は10万円〜が目安で、役員や株主となる方の人数、会社の構成によって変わります。ご相談開始から登記申請(設立日)までは、通常1〜2週間です。会社員として働きながら起業の準備を進める方も多いため、当事務所では平日の夜や土日祝日の面談にも対応しています。
※株式会社の場合、公証役場の混雑状況によりお日にちをいただく場合がございます。
商号(会社名)、本店の所在地、事業の目的、資本金の額、役員、決算月を決めます。定款と登記簿に載る内容のほとんどは、この段階で決まります。
事業の目的は、許認可が必要な事業(建設業、飲食業、古物商など)では、事業の目的の書き方によって、審査で修正を求められることがあります。将来の事業まで多く含めすぎると、銀行や取引先から何をしている会社なのか分かりづらくなるため、実際に行う事業を中心に決めます。
本店を自宅にする場合、賃貸なら契約書や管理規約で事業目的の使用が認められているかを確認します。事業内容によってはバーチャルオフィスの利用も検討します。資本金が少ないと、法人名義の銀行口座を開設する際の審査で不利になることがあるため、売上が立つまでの運転資金を見込んで決めるのが一般的です。
定款は、会社の基本ルールを書いた書類です。紙の定款には収入印紙4万円が必要ですが、電子定款なら不要です。電子定款の作成には電子署名の環境が必要ですが、司法書士に依頼すれば、ご自身で用意する必要はありません。
株式会社は、公証役場で定款の認証を受けます。公証役場に出向かず、ウェブ会議で認証を受けることもできます。合同会社は認証が必要ありません。
発起人の個人名義の口座に出資金を振り込みます。会社の口座は設立後でないと作れないため、この段階では個人の口座を使います。
登記申請時の添付書類にするため、振込が記録された通帳のページ(表紙、表紙の裏、振込のあるページ)をコピーしておきます。
本店所在地を管轄する法務局に、登記申請書、定款、発起人の決定書、設立時の役員の就任承諾書、印鑑証明書、払込みを証明する書類、印鑑届出書などを出します。申請はオンライン、窓口、郵送のいずれでもできます。
会社の設立日は、登記を申請した日です。設立日を決めたい場合は、その日から逆算して書類をそろえます。2026年(令和8年)2月2日より、土日や祝日なども設立日に指定できるようになりました。
登記が完了すると、登記事項証明書(登記簿謄本)と会社の印鑑証明書が取得できるようになり、銀行口座の開設や税務署への届出に進めます。税務と社会保険の手続きは司法書士の業務ではないため、ご希望があれば提携先の税理士や社会保険労務士をご紹介します。
例えば生成AIに登記申請をしたいとの指示を出せば、いくつかの質問に答えるだけで定款や登記申請に必要な書類を作れます。費用を抑えられる一方で、書類はひな形をもとに作られるため、会社の実態に合わない内容のまま設立されることがあります。
当事務所にご相談でお越しになる会社でも、定款がひな形のまま実態とずれている場合が多くあります。実態と食い違いやすいのは、次のような項目です。
役員の任期(何年にするかを深く考えずに選び、登記が必要な時期を把握していない)
機関設計(取締役会や監査役を置くかどうかが、今の会社の規模に合っていない)
事業の目的(許認可を受ける際に、書き方の修正が必要になる)
設立後に定款を変えることもできますが、内容によっては株主総会の決議や変更の登記が必要になり、その分の費用がかかるため、設立前に内容を確認しておきます。役員の任期と登記漏れについては、役員変更登記(就任・再任)と登記漏れの注意点で説明しています。
会社設立には、司法書士のほか、行政書士や税理士が関わることがあります。
登記申請の代理は、司法書士の業務です。行政書士は定款の作成や認証の手続きを行えますが、法務局への設立登記の申請を代理することはできません。行政書士に定款を依頼した場合、登記はご自身で申請するか、司法書士に依頼することになります。
税理士事務所が「設立費用0円」などとうたっている場合は、設立後の顧問契約が条件になっていることがあります。税理士も登記申請の代理はできないため、実際の申請はご本人か、提携する司法書士が行います。
設立登記は、ご自身で申請することもできます。その場合、定款の作成、公証役場の予約、登録免許税の納付、法務局とのやり取りをご自身で行い、書類に不備があれば法務局から訂正を求められます。
当事務所では、定款の作成から登記の申請までを、最初から最後まで担当します。(書類のチェックのみのご依頼はお受けしていません。)
設立の形態や役員の人数で変わりますが、主に次のものを用意します。
発起人と設立時の役員の印鑑証明書(発行から3か月以内のもの。必要な人の範囲は会社の形態で変わります)
個人の実印
会社の実印(法務局への届出は任意ですが、銀行や取引先で求められるため、多くの会社が作ります)
出資金の振込が分かる通帳のコピー
本店を賃貸物件にする場合は、使用承諾書や賃貸借契約書(登記申請には不要)
司法書士に依頼する場合は、本人確認書類
項目 | 株式会社 | 合同会社 |
|---|---|---|
登録免許税 | 15万円(資本金の0.7%がこれを超える場合はその額) | 6万円(資本金の0.7%がこれを超える場合はその額) |
定款認証の公証人手数料 | 3万〜5万円 | なし |
定款謄本の交付手数料 | 約2,000円 | なし |
収入印紙(紙の定款の場合のみ) | 4万円 | 4万円 |
合計(電子定款の場合) | およそ18万〜20万円 | およそ6万円 |
公証人手数料は、資本金が100万円未満なら3万円、100万円以上300万円未満なら4万円、300万円以上なら5万円です。
このほかに、証明書の取得費、会社の実印の作成費がかかります。当事務所の報酬は10万円〜が目安で、役員や株主となる方の人数、会社の構成によって変わります。正式なお見積りはご相談時にお渡しします。
ご相談開始から登記申請(設立日)までは、通常1〜2週間です。株式会社の場合、公証役場の混雑状況によりお日にちをいただく場合がございます。法務局での審査は、書類に不備がなければ3営業日前後が目安で、時期によって前後します。マイナンバーカードの電子署名を用いた手続きでは、さらに短くなる場合もあります。
書類がそろうまでの期間は、決めることの多さで変わります。商号や事業の目的が決まっていない場合は、その相談に時間がかかります。
設立費用は合同会社のほうが安く、運営のルールも定款で自由に決められます。株式会社は、株式で資金を集めたい場合や、将来の上場を考える場合に向いています。取引先への印象を考えて株式会社を選ぶ方もいます。設立後に変更することも可能ですが、会社実印の再作成や銀行口座など各種名義変更のほか、登記に関する費用が改めて発生します。
株式会社は、役員の任期が来るたびに、同じ人が続けて役員になる場合でも変更の登記が必要です。株式の譲渡を制限している会社であれば、定款で通常の2年から最長10年まで伸ばせます。合同会社には役員の任期がないため、この際に登記は必要ありません。任期を長くする場合の注意点は、役員変更登記(就任・再任)と登記漏れの注意点で説明しています。
当事務所は、平日の夜や土日祝日も、予約をいただければ面談に対応します。Google Meetでのオンライン相談を中心にしているため、全国どこからでもご相談いただけます。
初回のご相談は無料です。相談が長時間になる場合など、費用が発生するときは事前にお知らせします。見積りをご確認のうえ、正式に依頼される(委任契約を結ぶ)までは、費用はかかりません。
Q. 会社設立にはいくらかかりますか。
A. 実費と司法書士の報酬がかかります。実費は、株式会社でおよそ18万〜20万円(電子定款の場合)、合同会社でおよそ6万円です。資本金の額や定款の作り方で変わります。
Q. 資本金はいくらにすればよいですか。
A. 資本金は1円から設立できますが、設立後の運転資金の見込みで決めるのが一般的です。建設業の許可のように、業種によっては一定の資金があることが許可の要件になる場合があります。融資を受ける予定がある場合は、融資の条件を満たす資本金の額を、金融機関に確認しておきます。
Q. 自宅を本店にできますか。
A. できます。ただし、本店の所在地は登記簿に載り、誰でも取得できる証明書に記載されます。賃貸住宅やマンションの場合は、契約書や管理規約で事業目的の使用が認められているかを先に確認してください。
Q. オンラインだけで会社を設立できますか。
A. ほとんどの手続き(相談、書類の作成、株式会社の定款認証)は、オンラインで行えます。印鑑証明書や委任状など、原本が必要な書類は郵送でやり取りします。
Q. 仕事が終わってからや、土日に相談できますか。
A. 平日の夜や土日祝日も、予約をいただければ面談に対応します。定款の内容を決める打ち合わせも、同じ時間帯で行えます。
Q. 設立後の税務署などへの届出も依頼できますか。
A. 当事務所で行うのは登記の手続きです。税務署などへの届出は税理士、社会保険の手続きは社会保険労務士の業務にあたるため、必要な場合は提携先をご紹介します。
本ページの内容は、最終確認日時点の法令に基づいています。
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